株式投資型クラウドファンディングのリスク・デメリット|投資前に確認すべきこと

株価チャートを表示するモニター — 株式投資型クラウドファンディングも元本保証のない投資
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結論:株式投資型クラウドファンディングは「応援」ではなく「投資」であり、出したお金が戻ってこない可能性を常に抱えている。 FUNDINNOやユニコーンのようなプラットフォームで未上場企業の株式に出資するということは、そのスタートアップの将来(IPOやM&Aによる値上がり益)に賭けることに他ならない。購入型クラウドファンディングの「モノが届かない」リスクとは違い、「お金そのものが返ってこない」リスクを負う点が根本的に違う。

そもそも何を買っているのか

株式投資型クラウドファンディングで手に入るのは、証券取引所に上場していない企業の株式(または新株予約権)だ。上場株のような取引所での売買はできず、日々の値動きを示す株価も存在しない。リターンは配当ではなく、将来その企業が上場(IPO)するか他社に買収される(M&A)ことで得られる値上がり益に限られる——それが実現しなければ、リターンはゼロのままだ。

リスク1:元本を失う可能性(総損失リスク)

投資先が倒産すれば、保有する株式の価値はほぼゼロになる。日本証券業協会(JSDA)も「投資した会社が倒産すること等により投資した金額がゼロになることがあります」と明記しており、これは特定のプラットフォームや案件に限った話ではなく、この制度そのものに組み込まれたリスクだ。新株予約権(ストックオプション型)の場合はさらに、権利行使期間内に条件が満たされなければ権利そのものが消滅し、投資額の全額を失うこともある。

リスク2:非流動性——売りたくても売れない

未上場株には、取引の目安となる気配値や相場そのものが存在しない。JSDAは「株式投資型クラウドファンディングにより購入する株式は、好きなときに売却することや好きなときに追加で買うことはできません」と説明する。現金化できるのは、投資先がIPOまたはM&Aによる「EXIT」を果たした場合に事実上限られ、それが実現するかどうか、実現するとして何年かかるかは誰にも分からない。「必要になったら現金化する」という発想がそもそも成り立たない投資だと理解しておく必要がある。

リスク3:希薄化——持株比率は薄まっていく

出資した後、その企業がVC(ベンチャーキャピタル)などから追加の資金調達を行えば、発行済み株式総数が増え、あなたの持株比率は数学的に薄まる(希薄化)。プロのVCは優先株式や希薄化防止条項を交渉して自分の持分を守ることが多いが、株式投資型クラウドファンディングの個人投資家は保有株数が小さいこともあり、そうした保護条項が盛り込まれることはほとんどない。将来の資金調達のたびに、自分の持分価値が交渉抜きで目減りしうる、という前提を持っておきたい。

リスク4:配当も、社債のような償還もない

株式である以上、配当が支払われることもあるが、JSDAは「配当が支払われないことがあります」とも明記する。多くの未上場スタートアップは黒字化前の成長投資に資金を回すため、実際に配当が出ることは稀だ。また社債とは違い「償還されたり、利息が支払われることはありません」——つまり満期が来れば戻ってくる、という仕組みでもない。

リスク5:情報の非対称性——プロ投資家との情報格差

投資先の多くは上場企業のような有価証券報告書を公表しておらず、公認会計士や監査法人による会計監査を受けていない場合もある(JSDA・FUNDINNOとも同様の説明)。プロのVCは事前のデューデリジェンス(詳細調査)で経営陣や財務内容を深く精査できるが、個人投資家がクラウドファンディングのページだけで得られる情報は、それに比べて限定的にならざるを得ない。

見落としがちなリスク:譲渡制限と割当リスク

取得した株式には譲渡制限が付されていることが一般的で、第三者に譲渡する際は発行会社の承認が必要になる(承認されない場合もある)。また、募集が目標額に届かなければ途中で中止されることがあるほか、応募が集まりすぎた場合は申し込んだ金額の全部または一部しか割り当てられないこともある——「申し込んだのに、その通りの株数を持てるとは限らない」という点も見落とされがちだ。

制度上の安全弁:投資家ごとの年間投資上限

金融商品取引法のもとでは、個人投資家がこの仕組みを通じて同一発行会社に投資できる金額は、1年間で原則50万円が基準となる(投資家の資産状況等によっては引き上げられる場合があるが、上限は年間200万円まで)。発行会社側も、この制度を通じて調達できる金額は1年間に5億円未満に制限されている。この上限は「一つの案件にのめり込みすぎない」ための制度上のブレーキであって、上限の範囲内であっても元本を全額失う可能性そのものはなくならない。

投資前チェックリスト

  • 失っても生活に影響しない金額か(「戻ってこない」を前提に考える)
  • IPOやM&Aが実現しなくても納得できるか(現金化に何年かかるか分からない前提で)
  • 投資先の事業計画・リスク説明書(契約締結前交付書面)を実際に読んだか
  • 同じ企業への年間投資額が上限(原則50万円、条件により最大200万円)以内か
  • 特定の案件・企業を「これは当たる」と断定していないか(希薄化・倒産・非流動性はどの案件にも共通する)

仕組みそのものの基礎(FUNDINNOの実績や制度の全体像)は株式投資型クラファン入門、購入型・寄付型・ファンド型・融資型との違いはクラウドファンディングの種類・違い、投資型に近い融資型(ソーシャルレンディング)のリスクはソーシャルレンディングとクラウドファンディングの違いにまとめている。案件を個別に検討する際は、応援したい気持ちと投資判断を切り分けるためにキャンペーン・チェックも役立つ。

免責事項

本記事は情報提供のみを目的とし、特定の金融商品・プラットフォーム・案件への投資を推奨または非推奨するものではありません。株式投資型クラウドファンディングは元本が保証されない金融商品であり、投資判断は必ず自己責任で行ってください。制度・上限額・各社の運用は将来変わりうるため、実際に投資を検討する際は日本証券業協会・金融庁・各事業者が公表する最新の公式情報(契約締結前交付書面を含む)を必ずご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。

出典

KAKEHASHI 編集部
  • 独立・手数料を受け取らない
  • 主要クラファンを横断モニタリング
  • 一次情報・出典主義

KAKEHASHI(架け橋)の編集部です。私たちはクラウドファンディングを掲載せず、手数料も一切受け取りません。だからこそ独立した立場で、CAMPFIRE・Makuake・READYFOR などを横断し、『支援すべきか・どう支援するか』を出典つきでお伝えします。